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2005-06-07

かわいいオトーサンは好きですか

昨日、やっとこさ独映画祭に行って来ました。
本命作は日程的に観られないので、なんだかもう参加する事に意義があるというノリで観た2作ですが、思いのほか好みの作品だったのでちょこっと感想なぞ。

まず『ファーラント』。
空港建設のために住民の大半が退去してしまった町の病院で、若いカップルが昏睡状態になっている。その病室に彼氏の父アクセルと彼女の姉カルラがやって来る。彼らは片や悲痛な、片や漠然とした理由で長いこと町を離れていたのだが、この事故をきっかけにしばらく故郷に滞在する事になる…という大筋で、彼らの交流や過去の事情、寂れ果てた町の様子等が淡々と描かれていきます。
特に笑えるでも泣けるでもないのですが、バーで知り合った軽そうな兄ちゃんが視覚障害者サッカーの指導員をしていたり、イノシシの交通事故が重要ニュースだったり、カルラの元カレ(ちなみにD.ブリュール)が地方局の番組内で彼女にヨリを戻そうと訴えたりと、微妙にぐっとくるエピソードがチラホラ。
しかし、なんといってもアクセルが良い。すべてを諦めているようでいて奥に強い愛着を感じさせ、枯れているようでいて妙に色気がある。
息子の部屋にあったビデオに自分が映っている(しかもノミの市で安そうな服を物色しているところ)のを見つけるエピソードが泣けます。というか別れた父を隠し撮ってる息子というのが泣かせる。こんなに近くで撮ってるのにどうして気付かないんだとーさん! という苛立ちが想像できるような…。
カルラ姉さんの、鬱屈を抱えつつも妙に軽やかで潔い、アクセルと対なすような性格がまた絶妙です。

次に『ヴィレンブロック』。こちらは中古車屋を営むプチ勝ち組のプチモテ親父ヴィレンブロックが、強盗に入られたり愛人に振られたり妻がノイローゼになったりといった世間的にはミニマムだが本人には大問題の災難をジタバタ乗り越えて行く話(すごい要約だな)。
このオヤジさんは身勝手で助平な俗物なのですが、必死に何かに立ち向かおうとしている姿は何だか憎めないものがあります。終盤、オヤジの助平心が落ちていくに従って画面が白っぽくなっていく演出も面白かった。
あと「小市民が発砲してしまった状況」の描き方が、ハリウッドにも日本にもない突き放したようなリアリティでちょっとびっくり。

そんなわけで、性格は真逆のそれぞれに愛すべきおっさんを堪能した映画祭3日目でありました。

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プロフィール

蛹原タオ

Author:蛹原タオ
sanagihara☆yahoo.co.jp
属性:書痴画狂・犬派・虫キチ・不定形生物好き
趣味:映画・演劇・古書漁・動植物観察
好き役者:A.ブロディ、T.クレッチマン、B.D.ハワード、J.イェンチ他
好き作家:稲垣足穂、種村季弘、たむらしげる、手塚治虫
座右の銘:三十六計逃げるにしかず
*06年3月15日以前のログはこちら

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