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2008-04-03

ジャンパーの品格

昨日今日と映画1000円の日だったので、『ジャンパー』と『ノーカントリー』と『ダージリン急行』(3度目)を観てきました。
3度目の『ダージリン急行』は、『ノーカントリー』の後味があまりにもキツかったため、思わず入ってしまった次第です。
なんだかこの映画、私にとっては馴染みのマッサージ屋のようになりつつあります。面白いというより、気持ちいいんだよね。
まだマトモな感想を書けていないのも、そんな説明しにくい魅力のためか(怠け者だからじゃないですか)。
しかしやはり公開しているうちに一筆書いておきたいと思います。書くぞ!

でもまずは『ジャンパー』の感想を。

この映画の見どころは何と言ってもジェイミー・ベル
主役はおろか映画そのものを食ってる感じです。
凄まじく強くて凶暴でイカれてて、しかもちょっとした言動に辛い生い立ちを暗示するグリフィンという役を、完璧に演じていました。
アクションも、力技で押す主人公に比べてやることがトリッキーで、闘い慣れしてる上にかなり楽しんでる感じがたまらない。
あと、出番は少ないけどダイアン・レインの貫禄もさすがでした。
続編があるなら、ぜひジェイミーVSダイアン姐さんのバトルを! もちろん共闘してくれてもいいです。

さてここからネタバレありですが、それ以上に重要な点をお断りしておきますと、
私にとってデヴィッド・ライス(主人公)はお笑いポイントです。
「デヴィッド(ヘイデン)かっこいい~!」という方は、ご注意ください。


とにかく、主人公の器の小ささが、どんなアクションよりもショッキングな88分。

お話は順当に、主人公の生い立ちから始まります。
5歳で母に家出され、暴力的な父に育てられてパッとしない青春を送っていた「ライスボウル」ことデヴィッド(以下、オニギリと呼ぶ)。
いじめをきっかけに15歳でジャンプ能力に目覚めた彼は、唯一好きだったミリーちゃんへの思いを残しつつも、とっとと故郷をトンズラし、憧れのニューヨークに出てくる。ここまでは、まあ、同情出来る主人公像です。
金がないので、ジャンプ能力を使って銀行の金庫に忍び込むオニギリ。
この時点ではまだ「いつか返します」などという殊勝なメモを用意し、あんまり大きくない袋を持って行くなど可愛げがあった。
しかし、金庫にひしめく札束に我を忘れたオニギリは、ジャンプを繰り返してはごっそり持って行ってしまうのだった。

我を忘れたまま8年が経過。

今やニューヨークの高級マンションを本拠に世界を飛び回って遊び呆け、生産的なことは何一つしない素敵なジャンパーライフを楽しんでいるオニギリ(23歳)。
しかし、そこに突然出現した怖いおっさん・ローランドに、電流鞭(?)で攻撃される。彼は「パラディン」という、ジャンパーを狩る組織の殺し屋なのだった。
 おっさん:なんの代償も払わずに、こんな生活が続けられると思うのか?
まったくだ。

状況を飲み込めないまま、いまだに好きなミリーちゃんの姿を一目見たい一心で故郷に戻り、その場の雰囲気でミリーとローマ旅行の約束をしてしまうオニギリ。一目見れば満足だったんじゃないのか。ミリーも、突然大金持って帰郷した幼馴染みの誘いに、翌日から仕事休んでついて行くような女に成長していた。
その後、昔のいじめっ子マークに絡まれて、8年間「我慢」ということをしていなかったためかあっさりキレ、こともあろうに金庫の中にマークを転送してしまうオニギリ。
後に不法侵入で逮捕されたマークは、自分の身に起こったことを刑事(実はローランドだったのだが、そんなことマークが知ってるわきゃあない)に話し、それを仲間でもないオニギリに「よくもバラしたな!」と責められ、殴られて壁に叩き付けられるなど散々な目にあうことになる。それもこれも子供の頃に弱い子をいじめたからだ。世界のいじめっ子はマークの運命をもって他山の石としましょう。

さて、事態を深く考えていないオニギリは、ミリーとのローマ旅行中も立ち入り禁止区域に入るためだけにジャンプ能力を使いまくり、おかげでパラディン2名と、もう一人のジャンパー・グリフィンに見つかってしまう。
グリフィンとパラディンの戦闘に巻き込まれたあげく、ズラかりそこなって現地警察に逮捕されるオニギリ。
そこに突然現れる母。「逃げなさい。彼女とは別れなさい」という忠告にしたがってミリーだけ帰国させるオニギリ。しかし合流したグリフィンに「パラディンはジャンパーの周囲の人間は皆殺すんだぜ。中世の魔女狩りだってヤツらの仕業なんだ」と聞かされて不安に駆られ、珍しく努力してグリフィンを口説き、「ミリーを守り(byオニギリ)、ローランドを倒す(byグリフィン)」という、途中までは一応共通の目的のもとにチームを結成する。
それにしてもなぜパラディンは、ジャンパーのみならず関係者まで皆殺しにしてしまうのか。思うに、そうでもしないとパラディンが悪役だと認識されない恐れがあるからではないでしょうか(まあ、情報が漏れるとか色々あるんだろうけどさ)。

その後、ミリーが人質に取られたことから、作戦の前半担当(オニギリ)と後半担当(グリフィン)が対立。世界を駆け巡るジャンパー同士の追いかけっこの果てに、とうとう一人でミリーを救出すべくローランドに対峙するオニギリ。
結果は、要するにオニギリの力技による逃げ切り勝ちであった。普通のジャンパーには出来ないはずのことが彼には出来るらしい。やっと主人公らしい設定が出てきたね。

ラスト、雪の中、オニギリは母の家を訪ねる。
予想した通り、彼女はパラディンだったのだ。
「あなたを殺すか、出て行くしかなかったの」と18年前の真相を告白する母。夫のことは心底どうでもよかったらしい。この母にしてこの子あり。
暴力的とはいえ18年間再婚もせず、妻の写真を部屋に飾りつづけた夫。しかも、ジャンパーの家族は殺される可能性が高いということを、彼女は立場上知っていたのである。
それもこれも、酔って妻子を殴るようなことをしたからだ(もっともこの辺の設定は、映画には殆ど出てこないが)。世界のDV男は、もって他山の石としましょう。

ヒホオさん形式で解説していたら長くなってしまいましたが、つまり結論は

ジェイミー・ベル、最高!

ということで。

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蛹原さん こんばんは。
お久し振りです。
私は引越ししたりなどでバタバタしておりましたが、
蛹原さんはなにやら大変な事態になっていたのですね。
お疲れさまです。
最近、温度差も大きいですからお風邪などに気をつけお過ごしくださいね。

>主人公の器の小ささが、どんなアクションよりもショッキングな88分

笑。
某所で主人公について「・・・」と書いてあったので妙に気になってました。
詳しいお話を有難うございます!!
予告からは想像つかない内容だったようで、蛹原さんの文章に受けまくっております。
なるほど、好き勝手している主人公よりこれはジェイミー・ベルをみる作品なのですね。
急に興味わいてきました。
レンタルかTV放送した折にでもみてみたいです。

>eiga.comさんのエイプリルフールTOP

残念、見そびれました。
見事なページだったようですね~
余談:『犬と仏の108の約束』タイトルをみると合掌するコナン君が浮かんでしまいました。
ryukyushimpo.jp/news/storyid-30559-storytopic-5.html

kaedeさん、おひさしぶりです~!
お引っ越し、お疲れさまでした。
私のほうのゴタゴタはもうすっかり落ち着いて、今となっては結構面白い経験だったと思っております。お気遣いありがとうございます(^^)

>主人公
私も当初は「・・・」と思っていたのですが、感想書いてるうちになんだか情がうつったというか、愛おしくなってきてしまいました(^^;)
今にして思えば「悪人ではないが半径30センチ前後30分の状況しか把握できないお子ちゃまが、特殊能力を授かったらどうなるか」という、シニカルSFとして観たほうが良いような気もします(フォローにならない…)。
ま、ジェイミー君だけでも充分レンタル料金分の価値はあるので、その点はご安心を!

>eiga.comさんのエイプリルフールTOP
いやあ、よく出来たページでした。ほかにも『ギョーザモンスター/大陸からの訪問者メタミドホス』とか、言い出したらキリがないですが(笑)
来年はぜひ!

>コナン君
かわいい~! 癒されますね~(^^)
ほんとに『犬と仏の~』をコナン君主演で作ってくれないかしら(笑)
プロフィール

蛹原タオ

Author:蛹原タオ
sanagihara☆yahoo.co.jp
属性:書痴画狂・犬派・虫キチ・不定形生物好き
趣味:映画・演劇・古書漁・動植物観察
好き役者:A.ブロディ、T.クレッチマン、B.D.ハワード、J.イェンチ他
好き作家:稲垣足穂、種村季弘、たむらしげる、手塚治虫
座右の銘:三十六計逃げるにしかず
*06年3月15日以前のログはこちら

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